最近の住宅はリビングやダイニングが当たり前となり、椅子で生活をするような洋風なイメージがあります。その一方で、畳に座りたい・寝転がりたい、赤ちゃんを気兼ねなく寝かせたいなどの生活イメージから和室の要望もよくあり、リビングに畳スペースを設置する案が一般的になっています。
でもリビングとの境目にふすまが残ってしまい、部屋同士のつながりが弱くなってしまいます。そんな悩みには「戸袋(とぶくろ)」という選択肢はいかがでしょうか。
「戸袋」とは引き戸の扉が壁の中に収納されるような作りのことです。昔から雨戸の収納によく使われています。
この戸袋を室内で採用すると、壁に扉を完全に収納することができるような間取りを実現することができます。すると、普段は洋風のリビングとも一体感を持たせた非常にスッキリかつオープンな畳スペースとして利用できます。一方、お客さまが来た場合には簡単に和室空間になるような間取りが実現するわけです。
また戸袋の活用は畳スペースに対してだけではありません。部屋と部屋の間の扉に戸袋を採用すると、「入口近くに壁掛けのテレビを使いたい!」という要望にも応えることができ、自由な間取りが実現できます。
良いところだらけに見える戸袋ですが、デメリットもあります。長く生活をしていくと、湿気や暖房による乾燥、ゴミが溜まるなどの原因で扉が閉まりにくくなることがあります。ですから、戸袋という選択肢を考えるのであれば、アフターメンテナンスも気軽に相談できるような工務店で施工することが大事です。
今回は間取りの視点から戸袋の話を書きましたが、窓に戸袋を使うこともできます。素敵な風景を切り取ることができる。そんな、大開口のある家の事例があります。その建築事例はぜひ、丸櫻建成のホームページでご紹介しているのでぜひ一度ご覧ください。
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